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「窯業系サイディング」は北陸に向かない

 2023-11-26
セメントと木チップを基材とする「窯業系サイディング」は
北陸地方や山陰地方には向かない。

冬に雪や雨が降り サイディングの継ぎ目に染み込む
夜に水が氷となり膨張して サイディングを破壊する。

または、サイディングの切り口から水を吸い上げ 凍結により爆裂する。

または、サイディングの表面に付いた雪が夜に凍結して
次の日、太陽光の熱により氷が解け 落下する時に塗装を持って行く。

これの繰り返しにより 窯業系サイディングは破壊される。

こちらは富山の協力業者さんのご自宅です。
築10年程度の木造住宅だそうです。(当事務所の建築ではありません)
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このカマボコ状に反ってしまった窯業系サイディングをご覧ください。
光触媒の加工がされたサイディング(金物引掛け工法)の高級品なのです。

こちらの写真は カマボコ状態が良く分かります。
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この製品はクレームが発生していないか 建材屋に調べてもらった所、
同じクレームが数件ほど発生していました。
製品自体の欠陥(素材、塗膜、断面設計など)が考えられます。
ちなみに、このメーカーの別のシリーズでも 13年前に欠陥は出ておりました。
一流のメーカーなのに。

こちらは、ちょっと前に解体しました 築23年の家です。
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雪が数日間 載っていたであろう 下屋の上のサイディングの破損です。
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釘を打ち込んだ時に 小さなヒビでも入っていたのでしょうか。
釘の周りが破損しています。
サイディングのジョイント部分もやられています。
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サイディングの切り口から水を吸い込んだようです。
コーキングも切れています。
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こちらは近所のアパートのサイディングです。
雪の付着しやすい断面形状のサイディングだと思います。
切り口からの吸い上げもありますね。
ここまで損傷が酷くなると 補修で直すのは難しいです。
直しても数年で損傷が始まります。
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コーキングも切れています。
築10年から15年のアパートだと思われます。
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大手ハウスメーカーの建築した 築20~25年程度のアパートです。
サイディングの下端と水切りの間に溜まった雪が原因なのでしょう。
補修では直せないレベルですね。
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これは別のアパートです。
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これも別のアパートです。
雪の載りやすい横リブはダメなんです。
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車で信号待ちをしている時に 家の外壁をじっくり観察してみてください。
損傷している家が沢山ある事に気が付くと思います。

窯業系サイディングはリスクが高いという事を ベテランの現場監督だったら知っています。
でも、その経験と知識が生かされていないハウスメーカーは多いです。
失敗を生かせない 住宅業界のおかしな構造と言えます。

知識と経験のないハウスメーカーの営業は
「サイディングは30年保証が付いてますし 最高に強いです!」
と間違った事を 自信を持って言ってくる事も多いです。
その時は教えてやってください。

窯業系サイディングを標準仕様としているビルダーは多いですが、
本当に信用できますか?
自分は そんなビルダーとは仲良くできません。

PS: 経験も知識も無い人と話をするのは 時間の無駄じゃないですか?

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サイディングの「30年保証」は紛らわしい

 2023-11-20
サイディングメーカーのカタログに「30年保証」と書いてあります。
この「保証」の意味って理解できますか?

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書いてあるように「塗膜の変色と褪色」に対しての保証であり
凍害による損傷は対象になりません。
これを勘違いしているハウスメーカーの営業は多いです。
お気をつけください。
(HMの営業が勘違いするような文面でいいの?)

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免責事項も要チェックです。
(普通の人は見ないでしょうけど)
「伝い水」と書いてあるのはメーカーの逃げですね。
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補償金額についても書いてあります。
お気をつけください。
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次のブログでは「サイディングの凍害による損傷」の写真をアップしたいと思います。
結構、衝撃的な写真になりますよ。

よろしくお願いいたします。(^^)

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2024年モデルで建築費検証

 2023-11-14
2024年モデルを使って建築コストの検証を行いました。

この建物の大きさは32.5坪程度ではありますが
凹形をしており 1階が大きく2階が小さいと言う
建築費がかさむ形状なのです。
でもあえて このモデルで価格検証を行いました。

こちらが建築費の見積もりです。
税込み2301万円(地盤改良工事と外構工事を含む)
建物だけですと 税込み2199万円となっています。
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今回は4ページほどしかありませんが
実際には 37ページ程度の見積書を提出いたします。

<建物スペック>
断熱性能 UA値=0.48クリア
気密性能 C値=0.09クリア
耐震性能 耐震壁量の充足率1.8倍オーバー

こちらが資金計画書になります。
諸経費は必要なものだけ原価で書いてあります。
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当事務所は 年間30棟以上の建物を設計施工しております。
まずまずの棟数を建てているので メーカーさんと価格の交渉もし易いです。
また、営業職(居ない)の人件費が掛からないのと 
広告宣伝費が極端に少ないのもポイントです。
少ない利益でも 健全に経営できる体制と言うるでしょう。
粗利益25%のハウスメーカーと比較すると 200万円ほど安いと思います。

エレベーションはこんな感じです
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窓の数をケチったりはしません
階段の幅は有効で855mm(柱芯だと1m)
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当たり前ですが この建築費は完全注文住宅です。
打合せは 40回程度させて頂くつもりの価格です。

価格も仕様も オープンに公開してみたのですが いかがだったでしょうか?
もし気に入られましたら ぜひ声をお掛けください。
建築相談は無料ですので(^^)!

PS:前真之教授の講演会まで 3か月と4日ですねー

カテゴリ :価格検証 トラックバック(-) コメント(-)
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ぺんてるの「SMASH」

 2023-11-13
オレンジ色のシャープペンが ぺんてるの「SMASH」です
なんとなく買ってみました
もしかしたら 気分が上がるかもしれない

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手前のがいつも使っているシャープペンです
こちらもぺんてる製です

設計士と言えば「ステッドラー」のシャープペンですが
ちーと重いので ぺんてるを愛用しています

PS: お値段もお手頃価格なんです

カテゴリ :ひとりごと トラックバック(-) コメント(-)
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「流量調整の重要性」福田温熱空調さんのブログです

 2023-11-06
今回の福田温熱空調さんのブログをアップいたします。

前からお願いしていた「完成時の流量調整の重要性」について書いてくださいました。

完成時の流量調整は極めて重要なのです。
換気システムのダクトを施工しても 不備があったら台無しですよね。

しっかり機能している事を確かめなくてはいけないのですが、
実際は流量調整をやっていないビルダーは多いです。


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福田温熱空調さんから換気システム(グリーンファン・マーベックス)を仕入れれば 
セットで完成時流量調整もついてきます。
調整をしてみて排気量が足りない時は ダクトの配管をチェックして
修正する事もあるのです。

「完成時の流量調整は必要!」と施主様が覚えておいてください。
能力の低いビルダーは忘れますから 教えてやってください。(^^)


↓にリンクを貼っておきますので 詳しく見てみたい方はこちらをご覧ください



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