施主様の為に 4号特例は廃止で良いと思う
2023-03-19
「木造2階建ての住宅」の建築確認申請は 4号特例によってかなり楽でした。
でも、楽であるがゆえに 構造的に弱い家がいっぱい建ち続けています。

建築基準法で定められた 耐震壁の必要壁量では ご存知の通り弱すぎます。
必要壁量の1.5倍は最低でも欲しいと思います。
それでも物足りなく感じますので 当事務所では1.8倍まで引き上げました。
(5年前ぐらいから)
あと、見た目の感覚で 強そうな耐力壁配置にしています。
これは結構 重要なポイントだと思います。
申請には手間と時間とコストが掛かりそうです。
でも、この改正は必要だと思いますので これで良いと思います。
おそらく、数多くの設計士(もどきを含め)が猛省します。
耐震壁量の量が全く足りない事や バランスが悪すぎる事に気が付きますので。
過去に建築してしまった家は もう直すことはできません。
大地震がこない事を 祈るしかありませんね。
わたしは 当事務所のスタッフに よくこう言います。
「大地震が来て ウチの設計した建物だけ残っていたら めちゃカッコいいだろ」と。
CONCEPT建築設計の家が「強い」と言う事に
気が付いてくださると嬉しいです。
よろしくお願いいたします。(^^)
PS: 構造計算を掛けていない家でも 非常に強く設計してあります!
カテゴリ :耐震設計
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「耐震壁量の充足率」を比較してみる
2022-12-13
建築基準法における「耐震壁量の充足率」と言うものを知っておくと良いです。
これは、全てのビルダーが算出可能な「耐震性能の数値」なのです。
2つ目の表の「建築基準法の壁量チェック(耐震)」が
1.000より大きければ 建築基準法をクリアできています。
この建物は 1階のX方向とY方向、2階のX方向とY方向 ともにクリアしています。
当事務所のより厳しい基準の1.8000もクリアしています。
解放感に拘ったせいか、2階の充足率はちょっと低めです。
別の物件のデータを見てみましょう。
かなり過剰な充足率となっておりますが これで良いと思います。
コストが高くなる訳でも無いですし、大工さんが嫌がる訳でもありません。
過剰なぐらいが ちょうど良いです。
さらに、別の物件になります。
こちらも過剰な数値で良い感じです。
耐震壁の数値に現われない「隠れた耐震壁」も面材耐力壁なら存在しますので
かなり強烈に強いと思われます。
さらにさらに、別の物件です。
2階の充足率は4.000を超えているので かなり耐震性能は高いです。

そして、こちらは平屋の充足率です。
建築基準法の3.597倍と4.085倍の充足率となっております。
1.8000倍をクリアさせ、さらにバランスよく耐力壁を配置した結果ですね。
良い設計です!
もう一つ、別の平屋です。
こちらも、しっかりとした充足率の数値となっております。
この高い充足率は
「耐力面材」と「スジカイ」を組み合わせるからこそ 実現できています。
スジカイだけでは無理です。(断熱材の欠損が大きくなるので)
今回のブログをプリントアウトして 他のビルダーに見せたら良いと思います。
構造計算を掛けない物件で ここまでやるビルダーは少ないです。
過剰設計だと思っていたり、工法的に不可能だったり、
建築コストを削りたいと思っていたら 無理なのです。
CONCEPT建築設計は「自分が住みたいレベルの家」を設計いたします。
よろしくお願いいたします!(^^)
PS :家を建てようとしている方に 響くと良いな~
カテゴリ :耐震設計
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ホールダウン金物が29本!多過ぎかな?
2022-07-27
M邸のホールダウン金物の配置計画です。
キミドリ色の所にホールダウン金物が入るのですが
なんと29本もあります。
いつもの感覚(充足率1.8倍越え)で面材耐力壁とスジカイを計画したのですが
ちょっと耐震性能を上げ過ぎたのか ホールダウンがいっぱい必要となりました。
大きな建物なので 普通は12本~15本程度だと思いますが(^^;
軸組は耐震等級2以上の耐震性能があると思われます。

同業者の方がこれを見たら
「CONCEPT建築設計、やりすぎ!」
と思うでしょう。
「地震に強い家」の基準は設計士によってかなり違います。
家を建てる方は その基準を見極める必要があります。
当事務所は 大地震が近いうちに必ず来る!と想定で設計しております。
弱い家を建てているビルダーはまだまだ多いです。
怪しい構造計算をしているビルダーもいくつかあります。
助言させて頂きますので しっかり見極めてください!
よろしくお願いいたします。(^^)
PS: この家はめちゃ強いです。雑壁耐力壁の余裕もあるし。
カテゴリ :耐震設計
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耐震等級2の許容応力度計算付は かなり強い!
2022-01-27
こちらは数日前に上棟しましたN邸、
通常の耐震等級2ではなく 許容応力度計算付きの耐震等級2です。

許容応力度計算付きの耐震等級2は かなり強いです。
耐震等級2とは別物で 耐震等級3に近いと言えます。
構造計算も少し手間が掛かるので 費用的には少し高いです。
石川県のビルダー(ハウスメーカー、工務店、設計事務所)が建てている家を見ていると
地震に弱わそうな家は非常に多いです。
やっぱり施主様が知識武装して 見極めないとダメな気がします。
前にも書いたことがありますが 地震に強いかチェックする方法です。
①ビルダーの人に「いつも耐震壁量の充足率は何倍で設計してますか?」と
聞いてみると良いでしょう。
1.5倍は欲しいと思います。(当事務所の設計は1.8倍です)
②工事中の基礎のホールダウンの数を調べてみる。
4本以下だったら耐震性能はかなり弱いです。(総二階の38坪程度の家の場合)
当事務所では10本ぐらいあります。
耐震等級2だと15本以上になるでしょう。
回答を聞けば 何となく感じがつかめると思います。
それと、構造計算を社内でやってるビルダーって要注意です。
自社の都合が良いように 計算式をいじっていたりしますので。
むしろ、社外で構造計算をした方が良いと思います。
多くの人の目でチェックされた構造計算がベストです。
(インチキ構造計算のビルダーもいくつかあります)
家は気密断熱も重要ですが 耐震性能も重要です。
そしてデザインや使い勝手も重要です。
それを全部兼ね備える事はそんなに難しくはありません。
当事務所にとっては当たり前です。
ハイバランスな家の普及に努めます(^^)
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建築基準法の必要壁量の「200%以上」はあります
2021-08-17
建築基準法の壁量の充足率が大事です。
最近の4物件のデータを確認してみました。
まず、A邸を見てみます。
この二つ目の表にある充足率がポイントです。
1階部分は X方向で2.427倍 Y方向で2.355倍
2階部分は X方向で3.297倍 Y方向で2.777倍
目標値である1.8倍を軽く超えています。
こちらのB邸はこのような数値です。
数値的には 過剰な耐震壁量でクリアしています。
C邸の数値はこのような感じです。
D邸はこのような感じです。
数値的にはかなり余裕があります。
1階部分は1.8倍(180%)クリアを目標としています。
ただ、バランスを考えてスジカイを入れていくと このような数値になってしまいます。
2階はダイライトだけでは耐震のバランスが悪いので
スジカイを考えて配置しています。
そうすると 2.7倍を超えて行ってしまうんです。
数値をベースに 感覚的に強い耐力壁の入れかたをしております。
耐震等級2は壁量の充足率で言うと1.8倍ぐらいなので
それと同等か、それを越えた耐震性能となっています。
当事務所では 構造計算を掛けない物件でも「本当に地震に強い家」を設計します。
ハウスメーカーに行って耐震性能を確認する時は
「モデル棟の壁量の充足率を見せてください」
と言ってみるのが良いと思われます。
想像より数値が低くて びっくりするかも知れませんよ。
特に自社で構造計算を掛けているビルダーには要注意です。
頑張って強い家の普及に努めます。
よろしくお願いいたします(^^)/
PS :
雑壁は壁量計算に入れてないので 実際はもっと強いです。
制震テープ工法や金物工法を加えれば さらに強いです。(^^)
カテゴリ :耐震設計
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