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20年ほど前の耐震性能

 2017-04-13
先日、解体工事がスタートしました。
いい機会なので、昔の家の耐震性能をチェックしてみましょう。

1-IMG_7314.jpg

20年程度前に増築したと思われる部分のスジカイと補強金物。
スジカイプレートは柱と土台には釘留め、
スジカイはボルト留め。
引き抜きに対しては、そんなに強くはありませんね。
柱は裏側からV型プレートで固定されているのかな?
1-IMG_7315.jpg

隅柱は力が掛かるという事でV型金物で留めてあります。
現在の設計であれば、地震時の引き抜きに耐えるため、
基礎と柱を緊結するホールダウン金物が必要となります。
アンカーボルトの角座金は丸型座金より弱いです。
土台を基礎の上に乗っけていますが、水分を吸い上げるのでよろしくないです。
シロアリが上がってきやすいです。
床下地は根太で受ける施工方法ですが、これだと気密は取りにくいです。
隙間風を抑えることが非常に難しいです。
1-IMG_7316.jpg

築35年ぐらいのさらに古い部分を見てみましょう。

おそらく、スジカイは釘だけで固定してあります。
太い釘が1本だけです。
1-IMG_7318.jpg

スジカイ部分アップです。
固定のボルトは見られませんので。
釘が1本か、数本なのか・・・・です。
1-IMG_7319.jpg

最近、基礎と軸組みをだけを残して 高気密高断熱化したいと言う 
ご相談を受けましたが 「お勧めはできない」とお答えしました。

基礎構造の質は低いですし、地盤改良もしていないでしょうから。
それと、構造梁の耐荷重性能の問題もあります。
さらに、古臭い間取りを最新の家事動線に作る直す大変さもあります。

ようやく国も本腰を入れて
「性能の高い建物へ建替を促進させるため 助成金を出して行く」
と言う感じになってきました。
古い家を25年住めるように、全面リフォームして意味があるのか?

どうせお金を掛けるなら 75年以上住める最新鋭の「家」を建てて頂きたい。
性能面と家事同線面を 一から設計と施工をさせて頂きたい。

それが私の思いです。
よろしくお願いいたします。m(__)m

PS:家が大きすぎる場合は、改築や増築もやむ追えないと思いますが。

カテゴリ :ひとりごと トラックバック(-) コメント(-)
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