20年ほど前の耐震性能
2017-04-13
先日、解体工事がスタートしました。
いい機会なので、昔の家の耐震性能をチェックしてみましょう。

20年程度前に増築したと思われる部分のスジカイと補強金物。
スジカイプレートは柱と土台には釘留め、
スジカイはボルト留め。
引き抜きに対しては、そんなに強くはありませんね。
柱は裏側からV型プレートで固定されているのかな?
隅柱は力が掛かるという事でV型金物で留めてあります。
現在の設計であれば、地震時の引き抜きに耐えるため、
基礎と柱を緊結するホールダウン金物が必要となります。
アンカーボルトの角座金は丸型座金より弱いです。
土台を基礎の上に乗っけていますが、水分を吸い上げるのでよろしくないです。
シロアリが上がってきやすいです。
床下地は根太で受ける施工方法ですが、これだと気密は取りにくいです。
隙間風を抑えることが非常に難しいです。
築35年ぐらいのさらに古い部分を見てみましょう。
おそらく、スジカイは釘だけで固定してあります。
太い釘が1本だけです。
スジカイ部分アップです。
固定のボルトは見られませんので。
釘が1本か、数本なのか・・・・です。
最近、基礎と軸組みをだけを残して 高気密高断熱化したいと言う
ご相談を受けましたが 「お勧めはできない」とお答えしました。
基礎構造の質は低いですし、地盤改良もしていないでしょうから。
それと、構造梁の耐荷重性能の問題もあります。
さらに、古臭い間取りを最新の家事動線に作る直す大変さもあります。
ようやく国も本腰を入れて
「性能の高い建物へ建替を促進させるため 助成金を出して行く」
と言う感じになってきました。
古い家を25年住めるように、全面リフォームして意味があるのか?
どうせお金を掛けるなら 75年以上住める最新鋭の「家」を建てて頂きたい。
性能面と家事同線面を 一から設計と施工をさせて頂きたい。
それが私の思いです。
よろしくお願いいたします。m(__)m
PS:家が大きすぎる場合は、改築や増築もやむ追えないと思いますが。
カテゴリ :ひとりごと
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