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ツーバイフォーの構造を知っておいて

 2019-08-14
北陸におけるツーバイフォーのシェアです。
(2019年3月の着工数)
在来工法に対してツーバイのシェアは 20分の1 程です。

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北陸にツーバイは向きませんが 施工している住宅会社もあります。

大手ハウスメーカー 
 Sハウス・Mホーム
フランチャイズ系
 Sホーム
地元ハウスメーカー
 Oホーム
アパート系 
 D建託

全国規模のハウスメーカーは 東京や大阪で建築する事をベースとして考えていますので
雨が多く雪が降る地方の事は 全く考えてません。
基本的に販売数を期待できないので あえてディーラー制で販売しております。

なぜ、北陸に不向きかと言うと、構造にあります。
組み立ては ①→②→➂→④→➄ のように流れていきます。
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特に問題となるのは、①の部分です。
断熱材(グラスウールなど)を入れてから床合板を張ります。
この時点で 屋根は掛かっていないので 雨対策が必要になります。
ブルーシートを張って 雨が絶対に入らないようにしなくてはなりません。
グラスウールが濡れてしまったら 大変ですからね!
でも、それがなかなか難しいんです。

屋根が掛かるまでに平均2週間ほど掛かります。
その期間、雨に濡らさないように 気を使わなくてはなりません。
もし濡れてしまったら 大クレームになりますよね。

最近、ウチの事務所の近くで Sホームがツーバイを建て始めました。
床合板(床断熱は入っているでしょう)を張った状態でお盆を越しています。
ブルーシートを張ってありますが、薄いブルーシートを使っているし
ジョイントは隙間があるし 真上からビスを打って留めてあるので
水は入っているでしょうね。

ツーバイフォーを販売している会社のウリは耐震性能だと思います。
でも、在来工法にパネルが面材耐力壁を組合わせる事で
ツーバイフォーの耐震性能を超える事ができます。

あえてツーバイフォーを選ぶ意味は無いと思います。
選んでも良いですが、それは施主さんの判断でお願いいたします。

ハウスメーカーはディメリットを説明いたしませんので。

PS:
 実はディベロッパーに勤めている時、 白山市でツーバイを2棟建てました。
 冬の施工だったので 雪が室内に積もって ひどい目にあいました。
 屋根が1日で掛かる在来工法の方が 遥かに良いと感じました。
 一応、ツーバイもしっておる貴重な設計士より。(^^)


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