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耐震等級3は可能!だけど・・・

 2019-09-26
耐震等級3は可能!だけど・・・
色々と設計変更が必要です。

屋根材は瓦ではなく金属屋根に!
 軽量な屋根材にしないと構造計算がきついので

吹き抜けの採用は厳しい! 
 建物のコーナー部に吹き抜けは不可能
 (ウチの材木屋ルートの構造計算では不可能。ですがクリア?している設計士もいます)

水平構面の強化が必要!
 耐震等級3をクリアするには 2階の小屋裏に構造用合板(24mm以上)を
 張る必要があります。

屋根断熱と絡んでくるので 天井断熱に設計変更する方が合理的ですね。
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前述したように
「建物のコーナー部に吹き抜け有り!さらに、コーナーサッシ採用!」と言う設計で
耐震等級3をクリアしている設計士さんがいらっしゃいます。
もちろん自分で構造計算もされています。

材木屋ルートの構造計算では この仕様だとNGが出ます。
なのに、このクレバーな設計士さんはクリアさせています。
腑に落ちないので、材木屋の担当に
「この設計で耐震等級3はクリアできないよね?」
と質問したところ、回答が返ってきました。

「当社の構造計算ではクリアできませんね。
 それと、橋本さんが送ってくれたこの写真の物件(金沢の物件です)、
 構造材は当社で入れてますわ。
 構造計算は設計士さんがするという事で、当社は構造についてはノータッチです。」

なんと!繋がりましたね。(^^;

私の場合は構造計算は材木屋に任せます。
その理由は「合理的である」「ダブルチェックを掛けたい」「責任の分担」です。

材木屋は木造の軸組をCADに入れ、N値計算を掛ける必要があるので
構造計算をしやすいのです。
時間もコストも抑えられます。

自分で構造計算を掛けるという事には、リスクが伴います。
考えが間違っていた場合や、ソフトの入力方法が間違っていた場合、
単純にミスをしていた場合も想定できるので、
その時は 誰かに指摘してもらいたい。
材木屋に構造計算を掛けてもらった場合は 
自分を含め複数の人の目を通りますので 安心感が増します。

とても重要なところなので、責任は分担しておきたいです。
何かあった時にも対応しやすいと思われます。
(そこまでリスキーな設計はしませんが)

自分なりに、考えた結論は「構造計算は材木屋ルートで!」です。

構造計算は机上の計算であって、数値的な根拠とはなると思います。
ただ、地震や強風や竜巻は想定の数値を超えてくる可能性があると思います。
なので、「感覚的に強いと思える」も重要視しております。
これは、極めて重要だと思います!

この考え方に 賛同される方が沢山おられたら 嬉しいな(^^)

PS:
コーナーの吹き抜けは大丈夫だと思いますが、
コーナーサッシはヤバいと思います。
想いえば、三陸で震災が発生した時にこんな事例が発生しました。
茨城県で大手ハウスメーカーS社(ユニット工法)が建てた家は
ひどい損傷を受けていました。
その住宅はちょっと特殊で、
コーナー部に大きな吹き抜けがあり、鉄骨のらせん階段が入っていました。
このHMでそんな事も出来たの!?と、見て驚きました。
損傷としては、外壁のサイディングが外れ、室内建具が外れ、室内壁が浮き、
サッシも外れていたかな・・・。
コーナーの吹き抜けが原因で、建物の変形が大きかったんだと思います。
施主さんの金払いが良かったので、無理をしたんでしょうね。

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