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揺れない家の方が好きです!

 2020-07-14
地震に対抗するために
「揺れる家」 or 「揺れない家」
どっちを選びますか?
私だったら揺れない家を選びますね。

外周部の耐力壁はダイライトMSだけではなく スジカイも併用しております
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あえて揺れる家を選択しているハウスメーカーはこう言います。
「ダイライトは地震で揺れたり 引き抜きの力が掛かったら
 釘が抜けたり緩くなって破損するんです!」

そうかも知れませんね。
全体的に耐震性能を上げておかないと。
当事務所としては、上の写真のようにダイライトとスジカイを
部分的に併用しております。
そうしないと、建築基準法の耐震必要壁量の1.8倍がクリアできないんです。
全体的に耐震性能を上げておけば 力の掛かる場所も分散できますしね。
さらに、制震テープ工法や金物工法と組み合わせたら かなり強いです。

窓上と窓下も耐震壁として働きます。
でも、この部分は耐震性能の計算には入れていません。
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では、揺れる家を作るHMについてコメントします。

・スジカイは信用できるか?
  スジカイ材は米松の無垢を使う事が多いです。
  当然ながら乾燥して痩せます。上3mm+下3mm=6mmほどでしょうか。
  かなり遊びが大きくなりますので それなりに揺れるでしょう。
  また、設計士の考え方でスジカイの量はかなり違いますし、入れ方も違います。
  それが一番大きな問題なのです。

・引き抜きの力に弱いのでは?
  スジカイで建築基準法の必要壁量の1.8倍ほど入れてあればよいが 
  1.2倍程度では危険です。
  スジカイが少ないと 引き抜きに対抗するホールダウン金物も少なくなります。
  耐力壁である土台と柱は強い金物で固定されるが、
  そうでない柱は簡単な金物での固定になります。
  地震時に浮き上がってホゾが抜け、押しつぶされるように倒壊した家も多いです。
  その点、面材耐力壁は 土台と柱と梁を緊結するので引き抜きには強いです。

・面材耐力壁を入れないのは単に建築コストを抑える為では?
  ダイライトMSを入れるとなると 材工の原価で45万円ぐらいです。(40坪程度の家)
  これにHMの利益を載せると それなりの金額になります。
  儲けを出すには 建築原価を抑えたいですよね。

・強い風が吹いた時に揺れても良いんですか?
  40年前の古い家と同じように揺れる家。
  倒壊しないかも知れませんが怖いでうよね。
  揺れない家に住んでいる友達が 羨ましくなると思います。

垂らすドアの左右にも柱を入れてあります。
これも地震にはバッチリ効きます。
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スジカイのみの揺れる家は 
ツーバイフォーやプレウォール(パネル工法)、面材耐力壁(ダイライトやモイス)に
間違えなく言い負けします。
ダイライトを否定して、合板を否定して、MDFをOSBを否定するのは大変です。
主流は面材耐力壁に移りつつあります。
覚えておいてください。

最近、松尾さんのYouTubeを良く見ているのですが
耐震等級3(北陸は耐震等級2)を取るべきと言っておられます。
これは、
「設計士によって耐震の考え方のバラつきが大きすぎるので
 構造計算で裏付けを取った方が良いですよ!」
と言っているのです。
使えない設計士は多いので 気を付けなくてはいけない!と言う点では
わたくしも同感です。

この間まで競合の掛かっていた N住宅の構造も酷かったなあ。
どんだけ酷かったかは お会いした時にお話しいたします。
ちなみに、構造計算を掛ける部県は年間1棟程度だそうです。

北陸の建築業界については色々知っていますので
雑談の時に聞いてください。
ネタが多すぎてブログに書くのは面倒&危険 (^^;

PS: 
 インチキ構造計算をしているHMを もう一社発見しました。
 やってる事もヤバそうだが、経営もヤバそうだな~

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