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耐震等級2(許容応力度あり)は面材耐力壁にしたい

 2022-08-05
最近、構造計算を掛けた耐震等級2・耐震等級3のご要望は多いです。

最終的には33%の方が実際に構造計算を掛けています。
たとえ、費用面や工期面で構造計算を掛けれない場合でも
構造計算をちらつかせるのは有効だと思います。
不得手なビルダーは逃げて行きますから。

構造計算を掛けて耐震等級3を取ろうとすると
このような耐力壁になってきまず。
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面材耐力壁(ダイライトorEXハイパー)だけでは耐震性能が不足するので
スジカイも補助として付加しています。
この程度なら 現場発泡ウレタンは施工しやすいです。
ロックウールもまあまあ施工しやすいです。

仮に面材耐力壁の材料費(材工40万円程度)を
ケチった場合はどうなるか考えてみましょう。
スジカイは片っ端からダブル(Xのように施工)になります。
そうすると現場発泡ウレタンの施工は多少難しくなってきます。
防水透湿紙に吹き付けする場合は 熱橋の発生や気密性能の低下が気になります。

ロックウールやグラスウールを充填する場合はどうでしょう。
スジカイと間柱に合わせて 三角形や台形に断熱材をカットする必要があります。
チクチクする材料なのでカットする作業はとても大変です。
なお、外張り断熱ならばスジカイがダブルでも施工は楽でしょうが
天候対策が大変とか、UA値を上げにくいとか 面倒な点も多々あります。

耐震等級2や、許容応力度付きや、耐震等級3の要望が多い当事務所としては
面材耐力壁は必ず入れます。
気密も確実に取れますし、遮音能力も上がりますし
費用を投入すべき建材だと思います。

当事務所では構造計算を掛けない物件であっても
面材耐力壁は入れてあります。
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面材耐力壁を入れていないビルダーに 「耐震壁量の充足率」を
さりげなく聞いてみてください。
それと、「構造計算の採用率」も探ってみてください。
何となく、力の入れ具合が 分かってくると思います。

あともう一つ 面材耐力壁を採用する利点があります。
「柱と梁」「柱と土台」が結合されるので 縦方向の引き抜きにはめちゃ強くなります。
柱のホゾ抜けは強烈に防ぐことができます。

21年前からの標準仕様として面材耐力壁を使ってますが
やっぱり、色々な面で特に大事だと思います。(^^)

PS :
 制震ダンパースジカイを推すビルダーもいますが 
 あれはおまけとして考えてください。
 基本は構造体の高い耐震設計です。

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