「引き違い」と「テラスドア」の熱橋を比較
2023-02-17
とりあえず、引き違いサッシをサーモグラフィーで見てみましょう。

このサーモグラフィーは 同時に3ポイントの温度が取れます。
ミニターのセンターのポイントと 最高温度ポイントと 最低温度ポイントです。
外気が1℃の時に 下枠のレールは8.5℃でした。
レールは外部から内部へ繋がっていますので熱橋になります。
これは引き違いサッシの構造上 やむおえないです。
ガラス面は22.7℃ほどありましたが おそらく誤差で
21℃ぐらいが正しいと思います。
こちらはテラスドア形状のサッシです。
熱橋が少ないので 断熱性能的には上です。
ただ、ドア形状なので 開口部は広くありません。
開閉も軽く、子供やお年寄りでも楽に操作できます。
サーモグラフィーで見てみましょう。
下枠の最低温度のポイントで16.0℃です。
まあまあかな。
下枠のコーナーが熱橋になりやすいです。
最低温度のポイントとなり15.3℃。
引き違いサッシよりは 良いですね。
引き違いサッシの気密性能は かなり高いのですが、強冷風には弱いです。
雨水抜きの穴からの吹き込みや 風に押されて隙間が開くようです。
その点では テラスドアの方が強冷風に強いです。
引き違いサッシの採用数は 1ヶ所か 2ヵ所に留めるのが良いと思います。
リビングのサッシは 気候のよい時に開けっ放しにしたいので
ここだけは 引き違いサッシにしたいですが 他は我慢したいです。
設計者はサーモグラフィーは持つべきだと思いますよ。
「熱橋がどこにあるのか?」を知る事はとても重要です。
PS:
トリプルガラス樹脂サッシでも 樹脂枠の温度はこんなものなのです。
ガラス面の温度は室温に近いので優秀です。
カテゴリ :サーモグラフィー
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