時限爆弾付きの間取り
2010-01-13
週末の新聞に 大手ハウスメーカーの分譲住宅の広告が掲載されていた。建て売り住宅、2階建て4LDK、延べ床面積35坪。
LDKは充分な広さ、和室コーナーも付いてて便利、収納は寝室にウォークインクロゼット、
子供部屋にもそれぞれクロゼット、2階にもトイレ、バルコニーも付いてる。
「デベロッパーに居た時、自分もこんな間取りを組んでたなあ~」
でも今は、このような間取りで提案する事はありえません。
だって この家、数年後に建て替えたくなる間取りなんですもの。
たとえるなら「時限爆弾付きの家」ですね。
問題点
・1階の収納が話にならないぐらい不足。(900mm幅の物入れだけではね)
玄関周りにも収納が必要。2階に納戸もほしい。
外部収納もほしい。
座布団、お客様用の布団、子供のおもちゃ、本、古新聞、バケツ、雑巾、
トイレットパーパー、紙おむつ、日曜大工セット、キャンプ用品、
スキー板、ボール、ラケット、スーツケース、長靴はどこに置きましょう。
・サンルームが無い。
金沢において、基本的にはサンルームが必要です。
(もしくはスッキリ洗濯物を干せる場所)
バルコニーがあっても、天候の変わりやすい金沢では不向きです。
きっと後付けのアルミ製サンルームを付けたくなりますね。
・最新型の大手ハウスメーカーの家でも冬は寒い。
リビングは熱源があるのであったかい。浴室も暖房があるのであったかい。
しかし、気密を取っていない通常の家では
熱源の無い部屋は寒く 昔の家とたいして変わらない。
これらが簡単に解決できない場合、もう一度家を建てることになるでしょう。
しばらく生活してみて しだいに分かる「時限爆弾」です。
家を建てかえる理由として、「老朽化が進んでいる」「雨漏りが激しい」
「構造的に弱い」というのは意外と少ないのです。
むしろ「収納が少ない」「冬寒い」「部屋が暗い」「使い勝手が悪い」という理由が
圧倒的に多いようです。
CONCEPT建築設計では永く住んで頂けるように
「冬に家じゅうが暖かい家」「計画的に収納できる家」「古くなって良さが増す家」
を目指して家の設計を行っています。
これが本当の「長期優良住宅」だと思いませんか?
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